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島とバラ色の生活



話は横道にそれて・・・クリスマスイルミネーション

明日は島に低気圧が直撃ということで、今外は突風が吹き荒れている。折角草むしりをしようと意気込んで戻ってきたのに、この雨と風では草むしりどころではない。温泉にでも入ってゆっくりする以外にすることがない。(仕事しろ!という声が聞こえてきそうな・・・)ということで、イタリア奇行も一休み、もうすぐ訪れるクリスマスの話にそれようと思う。
実は僕は花ばかりではなく、“光”にも興味があり、今までいくつかのライトアップやクリスマスイルミネーションなんかの企画・デザインを行った。それがきっかけで照明学会の講演講師や学会誌への執筆等にも声をかけていただいた。正直僕は理科系の人間ではないので(というより全くダメなので)、専門家達の前で講演なんかしてマテリアルな質問なんかされたらどうしよう・・・と真剣に考え、でた結論が時間ギリギリまで講演すれば質問時間がなくなる!だった。この手は今年の6月に東京大学で特別講義をした時にも使ったのだが、時間を誤り逆に質問時間が大幅にできてしまったのである。幸いにも僕の講義がつまらなかったのか、理解できなかったのか・・・質問はほとんどなく拍子抜けした。僕の講義が悪かったのかな?と不安だったのだが、翌週の講義を担当された建築家の團紀彦さん(團伊玖磨さんのご子息)に聞いたところ同じような回答が帰ってきたので一安心。(実は團さんも八丈に素晴らしい家があり、我家とは偶然ご近所・・・いつも美味しい魚をご馳走様です)
話は横道にそれて・・・クリスマスイルミネーション_f0000593_2174334.jpg話は戻って・・・僕が最初に手掛けたクリスマスイルミネーションは、晴海のトリトンスクエアであった。オープン4ヶ月前の高層ビル3棟の窓辺に、1万本のクリスマスツリーと50万球のイルミネーションを使用し、9面の200mの光のモニュメントを創作した。名づけて「10,000本のメリークリスマス」。かつてオーストラリアのシンプソン砂漠(セカチューのすぐそば)にロケに行った際、夜中満天の夜空をうめつくす星達の眩しさで目を覚ました想い出がヒントになった。あんな小さな星の光でもたくさん集まれば人を感動させる光になる。ようは、高層ビルの全てのフロアの窓辺に単色のイルミネーションをまいた家庭用のクリスマスツリーを設置したのだ。図面の中に1本1本色をつけて9枚のデザインを創作した。これは今まで自分が企画した作品の中では最高傑作であると自画自賛している。そして今まで企画した作品の中で唯一途中で投げ出したくなるほど過酷な作業であった。しかしこの企画はオープンする直前のまだテナントが入らない時しかできない企画であり1回限りの作品であった。自慢ではないが、この年東京ミレナリオをおさえ日本一美しいイルミネーションというメディアの評価をもらった。ちなみにオープン後は「海の中のクリスマス」というテーマで街区全体を使ったイルミネーション演出を行っている。
もう1つお気に入りのクリスマスイルミネーションは、汐留再開発の西街区にあるイタリア街「VITAITALIA」の第1期オープン時に創作した作品である。
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この作品はイタリアならではのトレンドとトラディショナルの融合をテーマに、北アルプスのダム湖に漂着した2500本の流木とカラキネライト、そしてイタリアンカラーのイルミネーションを使用した。アートディレクターの浅葉克己氏、アーティストの日比野克彦氏、照明デザイナーの藤本晴美氏という日本の誇る3大巨匠達に声をかけ、本当に4人の手作業で創作した。この真ん中の流木ピラミッドの中に日比野氏お手製の流木アートが隠されている。中からは青白い光を発光しながらピラミッドの表面は16色の色に変化する。流木は1本たりとも同じ形がないので、表面に照明をあてた時にできる光と影のコントラストが不思議なアートを創造するのである。まわりのイタリアンチックな建物と融合しながらも、流木ならではのあたたかさが醸し出されいい作品に仕上がったと思う。
この他にも10,000鉢の季節の生花を使った立体花壇「花の滝とゴンドラ」やインフィオラータでの照明演出等・・・花と照明を融合させた演出なんかも最近は凝っている。
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藤本晴美氏はトリトンスクエアのオープニングイベントで行ったヴェネツィアンマスクによる音と光のパフォーマンス「THE MASQUE」でも素晴らしい照明演出をしていただいた。今年の夏に行った「喫煙マナーアップキャンペーン」のファイナルコンサートでもお世話になった。大御所なのにフットワークの軽い素晴らしいアーティストである。僕の大のお気に入りアーティストだ。話は横道にそれて・・・クリスマスイルミネーション_f0000593_22541580.jpg
八丈島には東京のようなクリスマスイルミネーションはない。12月も夜は真っ暗だ・・・しかし空を見上げると、かつてオーストラリアのど真ん中の砂漠で見た、あの星空を見ることができる。星のイルミネーション・・・東京では見ることのできない自然が創りだした最高の光の演出である。
by isolabella2005 | 2005-12-04 23:02
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移住した島での生活と、花びらのアート「インフィオラータ」の徒然話

by isolabella2005
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